「家では普通に日本語で話しているから、うちの子は大丈夫」
インターナショナルスクールに通わせているご家庭の多くが、最初はそう考えます。ところが、学年に合った文章を読ませたり、作文を書かせたりしてみると、思った以上に漢字が書けない、文章がうまくまとまらない、ということがあります。
反対に、「日本語をがんばらせると、せっかくの英語が伸びないのでは」と心配される方もいます。日本語と英語のどちらを優先すべきか、迷っているご家庭は少なくありません。
この記事では、300家庭以上のカウンセリングを行ってきたELTが、インターに通うお子様の日本語について「実際に何が起きやすいのか」と「いつ、何を、どこまでやればいいのか」を、できるだけわかりやすくお伝えします。
この記事の結論:インターに通うこと自体で日本語がなくなるわけではありません。ただ、学校で英語を使う時間が長くなる分、日本語で「読む・書く・考える」時間は、意識しないと自然に減っていきます。会話が上手でも、漢字・読解・作文は別に育てる必要があります。大切なのは「英語か日本語か」で悩むことではなく、「18歳になったとき、日本語で何ができていてほしいか」というゴールを先に決め、そこから今やることを考えることです。
1. 「日本語が落ちる」とは、実際にはどういうことか
インター生の日本語で先に差が出やすいのは、会話ではなく、漢字・読解・作文といった「勉強で使う日本語」です。会話が上手なので周りも気づきにくく、書かせてみて初めて差がわかる、というのがよくあるパターンです。
ひとくちに「日本語力」といっても、中身はいくつかに分かれます。
家族や友達との会話、語彙、漢字、文章を読む力、作文、そして「理由を説明する」「要点をまとめる」といった勉強で使う言葉。インターに通っていても、会話の力はふだんの生活で十分に保たれます。一方で、漢字や作文、勉強で使う言葉は、日本の学校なら毎日の授業で自然に鍛えられる部分なので、インター生は意識しないと練習の機会がぐっと少なくなります。
実際に、東京のインターナショナルスクールで行われた研究でも、日本語を話す力に比べて、読む・書く・漢字の力が弱い傾向が見られたと報告されています。そして、学校の外でも日本語をよく使っている子ほど、日本語の作文力が高かったそうです。
8才〜10才ごろが、ひとつの分かれ目
差が見えやすくなるのは、小学校の中学年ごろです。低学年のうちは、ひらがなと身近な言葉が使えれば「日本語は大丈夫」に見えます。ところが3〜4年生になると、日本の教科書には「割合」「共通点」「原因」といった少し難しい言葉や、論理的な説明文が一気に増えます。日本語で授業を受けていないお子様は、このあたりで同じ学年の子との差が表に出てくることがあります。
ただし、「インターに入って何年目で日本語が落ちる」という決まった年数はありません。大切なのは在籍年数よりも、日本語で読んだり書いたりする経験をどれだけ続けているかです。
2. ELTに届くご相談から見えること
ELTでは、インターに通う生徒様の保護者から「漢字・読解・作文が、同じ学年の子どもに比べて遅れている」というご相談をよくいただきます。会話に問題がないからこそ、気づいたときには差が広がっている、というケースが少なくありません。
ELTには、インターナショナルスクールに通いながら英語や学習のサポートを受けている生徒様が多くいらっしゃいます。そのご家庭から、英語と同じくらいよくいただくのが日本語についてのご相談です。
内容はほとんどの場合、漢字・読解・作文の3つです。日常会話は問題なくできるので、保護者の方も「日本語は大丈夫」と思っていた。ところが、学年相当の文章を読ませたり書かせたりしてみると、同じ学年の子どもとの差に気づいて驚かれる。これがご相談の典型的な流れです。
こうしたご相談を受けて、私たちがまずお伝えしているのは次の2つです。
① 会話の印象で判断しないこと。話せているかどうかではなく、学年に合った文章を実際に読ませ、書かせてみて、今どのくらいの位置にいるのかを確認することが出発点です。
② 気づいた時点から十分に取り戻せること。差があるとわかっても、焦る必要はありません。お子様の目標に合わせて「何を、どこまで」やるかを決めれば、必要以上に負担をかけずに進められます。その決め方を、4章でご紹介します。
3. 「日本語をやると英語が伸びない」は本当?
日本語を育てると英語が遅れる、という心配には根拠がありません。むしろ、日本語で身につけた「読む力」や「考える力」は、英語で学ぶときの土台にもなります。
言語の研究では、「友達と話す力」と「その言葉で勉強する力」は別のものだと考えられています。会話は比較的早く身につきますが、勉強で使える言葉が育つにはもっと長い時間がかかります。これは英語にも日本語にも同じようにあてはまります。
そしてもう一つ、よく知られているのが「母語で育てた力は、ほかの言語でも活かせる」という考え方です。日本語で文章を読み取る力や、筋道を立てて考える力がある子は、英語で学ぶときにもその力を使えます。国際バカロレア(IB)も、複数の言語を大切にすることを教育の方針として掲げています。
よくある4つの誤解
よく聞く話 | 実際のところ |
|---|---|
「会話は2年、勉強の言葉は7年で身につく」 | 決まった年数はありません。環境や本人によって大きく変わります |
「インター○年目から日本語が落ちる」 | そのような決まった年数を示すデータはありません。年数より、日本語で読み書きを続けているかどうかが大切です |
「日本語が強ければ、英語も自然に伸びる」 | 日本語の力は英語の土台になりますが、英語そのものにもしっかり触れる必要があります |
「家で日本語を話していれば大丈夫」 | 会話は保てても、漢字・読解・作文は家庭の会話だけでは育ちにくい部分です |
4. 「18歳のゴール」を先に決めて、今やることを考える
日本語の準備は、「維持できているかどうか」ではなく、「18歳のとき、日本語で何ができていてほしいか」から考えるのがおすすめです。目標によって必要な勉強量はまったく違うので、すべてのご家庭に共通の正解はありません。ゴールを先に決め、そこから今やることを考える。ELTではこの考え方を「ゴールから考える日本語プラン」と呼んでいます。
「祖父母と楽しく話せれば十分」というご家庭もあれば、「将来、日本の高校や大学を受験するかもしれない」というご家庭もあります。ゴールが違えば、学校の日本語の授業だけで足りるのか、家でも勉強を足すべきなのかが変わります。目安を5つの段階に分けてみました。
18歳のときの目標 | やっておきたいこと |
|---|---|
① 家族や友達と日本語で自然に話せる | 家庭での会話、日本語の本や動画、日本語で参加する習い事など |
② 日本で暮らしたり働いたりできる読み書きを残す | ①に加えて、漢字・読解・作文をコツコツ続ける |
③ 日本の中学・高校に戻る可能性を残す | 学年に合った国語・漢字・作文(算数の日本語の用語も) |
④ 日本の高校・大学の入試を日本語で受ける | 学年以上の読解・論述・小論文を計画的に |
⑤ IBの「日本語A」など、高いレベルの日本語まで | 文学作品の読解や、分析的な文章を書く練習を継続 |
目標が②以上なら、まずは学年に合った文章を読ませ、書かせてみてください。差に気づくのが早いほど、取り戻すための負担は小さくて済みます。
5. 日本語・国語の授業がしっかりある学校リスト
日本国内には、日本語が母語の子ども向けのクラスを設けたり、日本の検定教科書で「国語」を教えたりするインターナショナルスクールが、公式情報で確認できただけでも全国に30校以上あります。英語で多くの教科を学びながら国語は日本語で学べる一条校も含めると、選択肢はさらに広がります。ただし「日本語の上級コースがある」ことと「日本の国語と同じ内容を学ぶ」ことは別なので、中身の確認が大切です。
日本語の力を学校の中でも育てたいご家庭のために、日本語・国語の授業について学校の公式情報で具体的な内容を確認できた学校を、参考リストにまとめました(2026年9月時点)。単に「日本語の授業がある」だけの学校は含めていません。順位ではなく、並びは順不同です。時間数などが公開されていない学校もあるので、詳しくは各校にお問い合わせください。
学校リストを読む前に:日本語の授業には3つのタイプがある
同じ「日本語の授業」でも、学校によって目指すものが違います。
① 日本の「国語」に近いタイプ:日本の検定教科書や学習指導要領をもとに、漢字・読解・作文を学ぶ。
② 母語としての日本語を伸ばすタイプ:日本語が母語の子向けのクラスで、読解・作文・文学などを学ぶ。国際カリキュラムの中で行うため、日本の国語と内容は同じではありません。
③ 高校まで上級の日本語を続けられるタイプ:IBの「Japanese A」やAP Japaneseなど、高いレベルの日本語を高校の科目として学べる。
ここで一つ注意したいのは、「Japanese Aがある=日本の国語と同じ」ではないということです。たとえばK. インターナショナルスクール東京には母語レベルのクラスがあり、IBのJapanese Aにも進めますが、日本の学校ほどの漢字の量や古典・漢文は扱わないと学校自身が説明しています。日本の中学・高校への進学を考えている場合は、この違いを必ず確認してください。
A. インターナショナルスクール
日本の「国語」に近い授業をしている学校(タイプ①)
学校(所在地) | 日本語の授業の特徴 |
|---|---|
ローラスインターナショナルスクール(東京都港区) | 日本語が母語の子は、文部科学省の検定教科書を使う「国語」を週3コマ受ける |
CGKインターナショナルスクール(横浜市中区) | 母語の子向けの日本語クラスが毎日45分。学習指導要領をもとにした内容 |
東京ウエストインターナショナルスクール(東京都八王子市) | 小学部から高校まで毎日日本語。小学部は漢字・読解・作文、中高は文学の読解や論理的な文章 |
コロンビアインターナショナルスクール(埼玉県所沢市) | 授業はすべて英語だが、8年生まで毎日「国語/日本語」の授業がある |
首都圏・関東の学校(主にタイプ②・③)
学校(所在地) | 日本語の授業の特徴 | 高学年で続けられる上級コース |
|---|---|---|
西町インターナショナルスクール(港区) | 毎日日本語。母語の子向けクラスあり。中等部は日本語約4時間に加え、日本語で学ぶ社会科が約2時間(5日サイクル) | (9年生までの学校) |
東京インターナショナルスクール(港区) | ほぼ毎日。母語・準母語の子向けクラスで、読み聞かせ・読書・漢字・書き方を学ぶ | ― |
セント・メリーズ(世田谷区) | 小学部はレベル別(初級・中級・上級) | IB Japanese A |
清泉インターナショナルスクール(世田谷区) | 小学部から日本語あり(母語の子向けの詳細は未公開) | IB Japanese A |
K. インターナショナルスクール東京(江東区) | 母語レベルのクラス(Advanced Plus)あり。小学部は週3回、中高は週4回 | IB Japanese A |
聖心インターナショナルスクール(渋谷区) | 1年生から母語の子向けと外国語として学ぶ子向けに分かれる | AP Japanese |
品川インターナショナルスクール(品川区) | 小学部で母語の子向けと非母語の子向けに分かれる | IB Japanese A |
KAISインターナショナルスクール(目黒区・品川区) | 母語の子向けクラスで読み書き・漢字・日本文化を学ぶ | ― |
アオバジャパン・インターナショナルスクール(練馬区ほか) | 母語・高い習熟度の子向けに、文学やメディアを読み解く日本語クラス | IB(母語レベルの日本語) |
ブリティッシュ・スクール東京(港区・世田谷区) | 幼児部から日本語。「Japanese Language and Literature」のコースあり(詳細は未公開) | ― |
ASIJ(調布市) | 継承語(Heritage Japanese)のクラスの記録あり(2021年の公式情報) | ― |
クリスチャン・アカデミー・イン・ジャパン(東久留米市) | 高校で母語の子向けの作文・文学の授業。日本の地理・歴史・文化を日本語で学ぶ科目も | ― |
マルバーン・カレッジ東京(小平市) | 全員が毎日日本語。初級〜上級のレベル別 | ― |
サンモール・インターナショナルスクール(横浜市中区) | 母語(A)・外国語(B)・継承語(H)の3コース。Aでは漢字テストや作文、国語教科書の要素も | IB Japanese A |
横浜インターナショナルスクール(横浜市中区) | 文学・要約・敬語・ことわざなどを学ぶ母語クラス(2020年の公式資料) | ― |
ラグビースクール・ジャパン(千葉県柏市) | 7〜9年生は母語の子向けクラスで、言語・文学に加え日本の歴史・文化も学ぶ | IGCSE Japanese |
つくばインターナショナルスクール(茨城県つくば市) | 母語の子向けと外国語として学ぶ子向けの2コース | IB Japanese(母語レベル) |
関西・中部の学校
学校(所在地) | 日本語の授業の特徴 | 高学年で続けられる上級コース |
|---|---|---|
NLCS神戸(神戸市東灘区) | 毎日、レベル別。1〜6年生は週5コマ(1コマ55分)で読解・作文・漢字・文法・文学 | (現在は7年生まで。上級学年は順次開設) |
カナディアン・アカデミイ(神戸市東灘区) | 小学部で母語の子向けクラスあり(2022年の公式情報) | ― |
マリスト・ブラザーズ(神戸市須磨区) | 中学で母語の子向けと非母語の子向けに分かれる | IB Japanese A |
大阪インターナショナルスクール(大阪府箕面市) | 小学部は週5回×30分。母語の子は併設の千里国際学園の日本語授業も利用できる | ― |
名古屋国際学園(名古屋市守山区) | 小学部はレベル別、中学から母語の子向けクラス | IB Japanese(母語レベル) |
北海道・東北・中国・九州・沖縄の学校
学校(所在地) | 日本語の授業の特徴 | 高学年で続けられる上級コース |
|---|---|---|
北海道インターナショナルスクール(札幌市) | 中学から日本語を選択 | 11〜12年生でAPレベルの日本語 |
ハロウ安比(岩手県八幡平市) | 日本人の生徒は、日本語を母語として大学進学レベルまで伸ばせると学校が説明 | IGCSE Japanese |
広島インターナショナルスクール(広島市安佐北区) | 英語と日本語の両方で学びの力を育てる方針 | IB Japanese A |
福岡インターナショナルスクール(福岡市早良区) | 中学で母語の子向けクラス。母語で学ぶことを学校が推奨 | IB Japanese A |
沖縄インターナショナルスクール(沖縄県南城市) | 小学部から日本人向けクラス。高学年は論理的な文章も | (2023年資料でIB Japanese Aの記載) |
NLCS神戸の日本語教育についてはNLCS神戸の解説記事で、ハロウ安比とラグビースクール・ジャパンについては日本の英国系ボーディング御三家の比較記事で詳しくご紹介しています。IBのJapanese AについてはIBの解説記事もご覧ください。
国際バカロレア(IB)完全ガイド:PYP・MYP・DPの仕組みから科目選択・大学進学まで徹底解説【2026年版】
B. 国語を日本語で学べる、英語イマージョン・IBの一条校
「英語で学ばせたいけれど、国語は日本の学校と同じようにしっかり学ばせたい」というご家庭には、文部科学省の学習指導要領に沿った「一条校」で、英語の授業を多く取り入れている学校も選択肢になります。一条校なので国語の授業があり、日本の小中学校・高校の卒業資格も得られます。
学校(所在地) | 特徴 | 高学年の上級コース |
|---|---|---|
ぐんま国際アカデミー(群馬県太田市) | 教科の約7割を英語で学ぶ。国語は1〜2年生週9コマ、3〜4年生週7コマ、5〜6年生週5コマ。社会も日本語 | IBディプロマ |
LCA国際小学校(相模原市) | 国語は検定教科書に加え、独自の「見たこと作文」 | (小学校) |
LCAきたかる森のインター小学校(群馬県長野原町・2026年4月開校) | 国語は検定教科書中心。3年生からの社会も日本語 | (小学校) |
昭和女子大学附属昭和小学校 国際コース(世田谷区) | 授業の約6割が英語。国語・道徳・3年生からの社会は日本語 | (小学校) |
幕張インターナショナルスクール(千葉市) | 日本語が母語の子は「国語」、それ以外の子は日本語・日本文化の授業 | (小学校) |
開智日本橋学園(東京都中央区) | 中学は国語週5コマ(漢字・作文・読解・書写)、高1は週6コマ | IBディプロマ |
玉川学園 IBクラス(東京都町田市) | 主要教科は英語、日本語の授業は7〜10年生で週4〜5コマ | IB Japanese A |
加藤学園暁秀(静岡県沼津市) | バイリンガルコース。国語は中学〜高1で週5コマ(公式表、年度表記なし) | IB Japanese A |
沖縄アミークスインターナショナル(沖縄県うるま市) | 国語の授業時間を国の標準以上に設定。古典や伝統文化も | ― |
リンデンホールスクール(福岡県太宰府市・筑紫野市) | 小学部は国語・道徳を日本語、それ以外の多くを英語で学ぶ | IBディプロマ |
同志社国際学院初等部(京都府木津川市) | 国語は学習指導要領どおり。授業の約半分は英語(2023年の方針) | (小学校) |
立命館宇治(京都府宇治市) | 中学IPコースから日本語を継続 | IB Japanese A |
東京都立国際高校 IBコース(目黒区) | 日本語の科目以外は原則英語 | IB Japanese A |
UWC ISAKジャパン(長野県軽井沢町) | 高校のみ・全寮制 | IB Japanese A |
首都圏では、広尾学園や三田国際学園のように、一条校の中にインターナショナルコースを設ける学校もあります。一条校とインターの違いや主な学校の比較は、一条校のインターナショナルコース解説記事でまとめています。
「ほぼインター」とは?学費4分の1で海外大を目指せる一条校・国際コースの全貌
学校を比べるときに聞いておきたい4つのこと
リストはあくまで入り口です。見学や説明会では、次の4つを確認してみてください。
- 週に何時間あるか
- 日本語が母語の子向けのクラスがあるか
- 漢字や作文、古典をどこまで扱うか
- 日本語で他の教科を学ぶ時間があるか。
お子様が今どのクラスに入れそうか、学年が上がったときにどのコースに進めるかも、あわせて聞いておくと安心です。
【徹底解説】インター小学校、行くべき?やめるべき?
6. 家庭でできる日本語の勉強と、かかる費用
家庭での日本語の勉強は、通信教育(月3千円台〜)、公文の国語(月8千円前後)、オンラインの国語塾や家庭教師(月2.5万円〜)が主な選択肢です。よく名前の挙がる「補習授業校」は、海外に住む子ども向けの学校なので、日本国内に住むご家庭は基本的に対象外です。
「インター生は週末に補習校へ」という情報を見かけることがありますが、補習授業校は、海外で暮らす日本人の子どもが日本語で学ぶための学校です。日本国内でインターに通うご家庭の場合は、次のような方法を組み合わせるのが現実的です(料金は2026年度に各社が公表している例です。最新の料金は各社サイトでご確認ください)。
方法 | 費用の目安 | こんなご家庭に |
|---|---|---|
通信教育(進研ゼミなど) | 小1で月3,300円〜 | 学年に合った勉強を手ごろな費用で続けたい |
通信教育(Z会) | 小4からは国語だけの受講も可(月2,432円〜)。小5・6には作文のコースも(月4,000円) | 国語や作文だけを日本式で続けたい |
公文の国語 | 月8,030円(東京・神奈川の場合) | 学年にこだわらず、今のレベルから読み書きを積み上げたい |
オンラインの国語塾・家庭教師 | 月2.5万円前後〜(内容により幅あり) | 作文や読解を個別に見てほしい、受験など目標がはっきりしている |
読書は「読んで終わり」にしない
日本語の本を読むことはもちろん大切ですが、「毎日○分読めば大丈夫」というものではありません。
おすすめは、日本語で読む → 内容について日本語で話す → 新しく覚えた言葉を使ってみる → ときどき感想を書いてみる、という流れを作ることです。会話だけでは育ちにくい力に、自然に触れる機会が増えます。
7. 日本の高校・大学へ進む可能性があるなら
意外と知られていませんが、日本国内のインターに通っていた子は、多くの大学の「帰国生入試」を受けられません。帰国生入試の多くは、海外の学校に通っていたことを条件にしているためです。日本の学校に進む可能性があるなら、日本語の準備とあわせて、どの入試方式が使えるかを早めに確認しておきましょう。
たとえば早稲田大学教育学部の帰国生入試(2027年度)では、海外の学校に2年以上通っていたことなどが条件になっており、日本国内の外国人学校などを卒業した人は出願できないと明記されています。さらに、学科によっては日本語の筆記試験もあります。
「インター卒だから帰国生入試を使える」「英語ができれば日本語はいらない」とは限らないのです。
高校でも同じです。帰国生入試には海外生活の条件があることが多く、インター経験を考慮してくれる入試でも、国語の試験が課されることがあります。どの入試が使えるかは学校ごとに違うので、早めに募集要項を確認することが大切です。
学年ごとの準備の目安は次のとおりです。
小学生のうち:学年に合った漢字と読解は、完全にはやめずに続ける。
中学生になったら:日本の高校を考えるなら、一度実際に国語の入試問題を解いてみて、どのくらい差があるかを確認する。
高校生になったら:日本語での入試を受けるなら、読解・要約・小論文・面接の準備に進む。
まとめ:日本語は「がんばる量」より「計画」が大切
インターに通うお子様の日本語で気をつけたいのは、会話よりも漢字・読解・作文です。差が見えやすいのは小学校の中学年ごろ。日本語を育てることは英語の妨げにはならず、むしろ学びの土台になります。そして、どこまでやるかはご家庭の目標次第です。
だからこそ、まずは「18歳のとき、日本語で何ができていてほしいか」を家族で話し合ってみてください。ELTの無料カウンセリングでは、お子様の学校の日本語の授業や、今の読み書きの様子を伺いながら、何をどこまでやればいいかを一緒に整理しています。「漢字や作文が同じ学年の子より遅れているかもしれない」と感じたら、お気軽にご相談ください。
この記事の根拠について
本記事は、バイリンガル教育の研究(Cummins, 1979ほか)、東京のインターナショナルスクールでの作文研究、国際児の日本語作文に関する科研費研究、各インターナショナルスクールの公式情報、文部科学省の資料、各大学・高校の2027年度募集要項などをもとに作成しています(2026年9月確認)。主な出典は記事末尾の参考文献をご覧ください。







