「英語入試は、英検何級レベルが必要?」
「AG(アドバンスト)とSG(スタンダード)、うちの子はどちらを受けるべき?」
広尾学園や三田国際科学学園が超難関化する中、中学受験の新たな「ほぼインター(一条校の国際コース)」として志願者を急増させているのがサレジアン国際学園(旧:星美学園)です。 同校は2022年度に名称変更・共学化し、英語イマージョン教育を本格導入しました 。しかし、まだ新しいコースであるため、「実際の英語レベル」や「大学進学への影響」に不安を抱える保護者の方も少なくありません。
本記事では、帰国生・インター受験のプロであるELTが、世界的な教育ネットワークを持つ同校の「インターナショナルクラス」の仕組み、英語入試の実態、学費、そして入学前に知るべき「現場のリアルな評判・注意点」まで徹底解説します。
1. サレジアン国際学園とは?「21世紀型教育」と世界ネットワーク
東京都北区(赤羽台)にキャンパスを構えるサレジアン国際学園は、カトリック女子修道会「サレジアン・シスターズ」を創立母体とする中高一貫校です 。
世界97か国のネットワークと国際交流
最大の特徴は、聖ヨハネ・ボスコ(ドン・ボスコ)の系譜を受け継ぎ、世界97か国で活動するグローバルネットワークを持っていることです 。このネットワークは単なる名義ではなく、ローマ本部の総評議員が来校したり、世界中の姉妹校との交流プログラムやフィリピンでのボランティア研修などに直接活用されています 。
全教科に導入されたPBL(課題解決型学習)と「iTime」
同校は「PBL(課題解決型学習)」を一部の特別授業だけでなく、全教科に導入しているのが特徴です 。正解が一つではない問いに対し、個人で考え、グループで議論し、プレゼンテーションを行うプロセスを重視しています 。
さらにインターナショナルクラスには、「iTime」と呼ばれる独自の教科横断型STEAM授業が設けられています 。これはビジネス、芸術、ITスキルなどを融合させ、AGとSGの生徒が一緒に英語で議論し、ポスター展示やジオラマ制作などで発表を行う実践的なプロジェクト学習です 。
2. インターナショナルクラス「AG」と「SG」の違い
サレジアン国際のインターナショナルクラスは、入学時の英語力に応じてAG(Advanced Group)とSG(Standard Group)の2つに分かれます 。
観点 | Advanced(AG) | Standard(SG) |
|---|---|---|
対象の生徒像 | 帰国生やインター出身など、すでに高い英語力を持つ層 。 | 中学から本格的に英語学習をスタートする層 。 |
主要科目の授業言語 | 英語・数学・理科・社会・情報を、外国人教員がAll Englishで指導 。 | 英語授業(週10時間)を外国人教員がオールイングリッシュで指導し、他は日本語中心 。 |
英語に触れる時間 | 週39時間中、23時間が「英語で学ぶ」授業 。 | 週10時間が英語授業 。 |
クラス環境の工夫 | 中1は本科・SG・AGが混在するハイブリッドクラスで、相互に支援し合うバディ制度を採用 。 | 同左。AG生とのディスカッションを通じ、生きた英語を学ぶ場としても機能 。 |
【選び方のポイント】 AGは「英語で主要教科を学ぶ」本格的なイマージョン環境です。一方のSGは、「英語ゼロからでも受け入れる」設計思想があり、入学後にPBLやStudy Tourを通じて段階的に英語力を引き上げていく育成枠としての性格を持っています 。
3. サレジアン国際の「英語入試」レベルと英検の目安
サレジアン国際学園の英語入試は、制度を賢く利用することで合格の確率を劇的に引き上げることができます。
AG入試のリアル:CEFR B2(英検準1級)が最強の武器
AGの一般入試および帰国生入試は、「英語筆記+英語エッセイ+英語・日本語面接」が基本構成です 。 ここで最大の鍵となるのが、英語外部テストによる優遇(免除)制度です。
- CEFR B2(英検準1級相当)以上を提出: 英語筆記試験が「免除(100点換算)」となります 。
- CEFR B1(英検2級相当)を提出: 免除ではなく、英語筆記試験に「10点加点」となります 。
したがって、AG入試における実務的な勝ち筋は、「事前に英検準1級(B2)を取得し、当日の試験をエッセイと面接のみに絞る」ことです 。英検2級(B1)の場合は筆記試験を受ける必要があるため、文法や読解でしっかり得点する基礎力が求められます 。エッセイ対策としては、「主張→理由→具体例→結論」の論理構成の型を体得することが重要視されています 。
SG入試は「国語・算数」が基本
SGを受験する場合、必ずしも英語ができなければならないわけではありません。一般入試では国語・算数の2科、あるいは4科での受験が基本となります 。帰国生入試でも国語・算数の2科受験が設定されています 。 「英語力は未知数だが、入学後にグローバルな環境で揉まれてほしい」という家庭にとって、SGは非常に現実的な選択肢となります 。
4. サレジアン国際の学費:純インターと比較したコスパ
サレジアン国際学園は一条校であるため、年間300万円以上かかる純粋なインターナショナルスクールと比較すると、家計への負担は劇的に抑えられます 。
6年総額の概算(学校納付ベース)
公式の学費情報に基づく、中高6年間の概算(制服・海外研修等を除く)は以下の通りです。
- 中学3年間合計: 約3,493,000円(中1:約143万円、中2・中3:各約103万円)
- 高校3年間合計(インタークラス): 約3,415,000円
- 中高6年間総額の目安: 約6,908,000円
「ほぼインター」とは?学費4分の1で海外大を目指せる一条校・国際コースの全貌
AG生が高校でDDP(西オーストラリア州の高校卒業資格であるWACEを取得するプログラム)を選択する場合、ここにPC代(約12万円)とDDP費用(約40万円)が上乗せされますが 、それでも純インター(6年で約2,400万円規模)の約4分の1の費用感です 。
東京都の高校授業料実質無償化の対象
さらに、東京都等の要件を満たす家庭であれば、高校の「授業料(年額48万円)」が実質無償化の助成対象となります 。ただし、教育充実費(インターは年額26.4万円)や校外活動費などは助成対象外として残る点には注意が必要です 。
5. 入学前に知っておきたい!評判と「隠れた注意点」
サレジアン国際は非常に魅力的な学校ですが、新設の「ほぼインター」特有の留意点も存在します。見学時や受験前に以下のポイントを確認しておきましょう。
① 進学実績は「これから」の未知数な部分がある
学校公式ページには、国公立や早慶上理、GMARCHなどへの合格実績が掲載されていますが 、これは前身である星美学園時代の実績も含まれています。2022年度の共学化・国際化以降に入学した生徒(特にAG×DDPの生徒)が海外大学へどう羽ばたくかは、まだデータが蓄積されている途上です 。
② 「日本語(国語力)」は家庭でのフォローも視野に
AGクラスは主要教科を英語で学ぶため、「日本語のアカデミックな力が落ちるのでは」という懸念が生まれがちです 。学校側も国語などは日本語で授業を行い、ダブル担任制(日本人+外国人)で言語バランスを取る設計にしていますが 、日本の難関大学の一般受験も視野に入れる場合は、家庭で読書量や漢字・記述力を戦略的に補う必要があります 。
まとめ:子供の英語力で「AG」に受かる?プロが診断します
サレジアン国際学園は、カトリックのあたたかい校風の中で、PBLと英語イマージョン教育を学費を抑えて受けられる、非常にコストパフォーマンスの高い学校です。
「うちの子の英検レベルで、AGクラスの英語入試に受かる?」
「B2免除を狙うための、英検準1級対策をしてほしい」
「ネイティブ講師と、英語面接やエッセイの本格的な対策をしたい」
このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ELTの個別カウンセリング・体験レッスンをご活用ください。インター受験と帰国生入試に強い専門コンサルタントが、最新の入試動向に基づき、お子様に最適な戦略と対策プランをご提案します。


