インターナショナルスクールブームにより、日本国内でも新設校が次々と開校しています。 おしゃれな校舎や「英語漬けの環境」は魅力的ですが、保護者が絶対に確認しなければならない最重要事項があります。
それが「WASC(ワスク)などの国際認定を受けているか?」です。
- 「認定がないと、法的には『塾』と同じ扱いって本当?」
- 「高卒資格が取れず、日本の大学を受験できないリスクがある?」
- 「Candidate(申請中)の学校なら大丈夫?」
これらは子供の進路を左右する「死活問題」です。 本記事では、インターナショナルスクールの命綱であるWASC認定の仕組みと、無認定校(Unaccredited Schools)に通う具体的なリスクについて、文部科学省の規定をもとに解説します。
1. WASC認定とは何か?「学校」としての品質保証書
WASC (Western Association of Schools and Colleges) は、米国西部発祥の教育認定機関ですが、アジア太平洋地域のインターナショナルスクールにおける事実上の標準(Global Standard)となっています。
英語が話せるだけでは認定されない
WASC認定は、「英語で授業をしている」だけで取れるものではありません。
- カリキュラムの質: 一貫性のある教育が行われているか。
- 教員の資格: 全員が教員免許を持ち、専門性を高めているか。
- 財務の健全性: 突然閉校するリスクがないか。
- ガバナンス: 理事会が機能し、独裁的な運営になっていないか。
これらを数年かけて厳格に審査され、合格した学校だけが「WASC認定校」を名乗れます。つまり、WASCマークは「教育の質と学校の存続性が保証された証」なのです。
2. 最重要:日本の大学入学資格との関係(文科省規定)
「インターを卒業しても中卒扱いになる」という話を聞いたことはありませんか? これは、日本の法律上、インターナショナルスクールは「各種学校(自動車学校などと同じ)」や「無認可校」に分類されることが多いためです。
しかし、文部科学省は例外として、「国際的な評価団体(WASC等)の認定を受けた学校の12年課程修了者」には、日本の高校卒業者と同等の大学入学資格を認めています。
文科省が認める3大認定機関
- WASC (Western Association of Schools and Colleges) - 最も一般的。
- CIS (Council of International Schools) - ヨーロッパ発祥。WASCとダブル認定の学校も多い。
- ACSI (Association of Christian Schools International) - キリスト教系スクールに多い。
参考: 国際的な評価団体認定外国人学校について (文部科学省)
結論: WASC等の認定校を卒業すれば、堂々と日本の大学(帰国生入試や総合型選抜)や海外大学に出願できます。逆に、認定のない学校を卒業しても、原則として日本の大学への出願資格はありません。
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関連記事を読む3. 「Candidate(申請中)」ステータスの罠
新設校の説明会でよく聞くのが「現在、WASC認定を申請中です(Candidate Status)」という言葉です。 これには細心の注意が必要です。
申請中=認定ではない
WASCの認定プロセスは、申請から取得まで通常3〜6年かかります。
- リスク: もし在学中に本認定が降りなかった場合、あるいは審査に落ちた場合、その期間に卒業する生徒は「無認定校卒(高卒資格なし)」となる可能性があります。
- 確認事項: 「いつ認定が降りる予定か?」「現在の12年生はどうなるのか?」を必ず学校側に文書で確認してください。
4. 無認定校に通った場合の進路リスク
もし、WASC等の認定がない「自称インター」に通い続けた場合、どのような進路リスクがあるのでしょうか。
- 日本の大学: 受験不可。「高等学校卒業程度認定試験(旧大検)」に合格する必要がある。
- 海外の大学: 多くの大学で不利になる。成績証明書(Transcript)の信頼性が低いため、SATやAPスコアで高い学力を証明しない限り、合格は厳しい。
- 転校(Transfer): 他の認定校へ転校しようとしても、前の学校の単位(Credit)が認められず、学年を下げられる(留年)ケースがある。
5. 結論:もし無認定校を選んでしまったら
すでに無認定校に通っている、あるいは事情があって選ばざるを得ない場合は、「自衛策」が必要です。
- 高認(GED)の準備: 日本の高卒認定試験や、米国版の高卒認定であるGEDを取得し、大学受験資格を自力で確保する。
- SAT/APで武装: 学校の成績(GPA)が信用されない分、統一試験(SAT/AP)で圧倒的なスコアを取り、学力を証明する。
ELT|進路の危機を救う「駆け込み寺」
ELTでは、認定校の補習はもちろん、無認定校からの進路変更やリカバリーを支援しています。
- GED/高認対策: 大学受験資格を得るための試験対策を短期集中で行います。
- 転校・編入試験対策: WASC認定校への転校に必要な英語力(MAPテスト対策等)を強化します。
- アカデミックサポート: 学校のカリキュラムが不安定な場合でも、ELTがメインの学習軸となり、確実な学力を担保します。
学校選びは、教育内容だけでなく「出口(資格)」の確認が命です。 不安な点があれば、まずはプロにご相談ください。








