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世界三大カリキュラム徹底比較|IB(国際バカロレア)・A-Level(英国式)・AP(米国式)どれを選ぶ?

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公開:
2026年最新
世界三大カリキュラム徹底比較|IB(国際バカロレア)・A-Level(英国式)・AP(米国式)どれを選ぶ? - ELT英会話 英語学習コラム
田中 達也

執筆者: 田中 達也|ELT日本法人 代表

日本国内のインターナショナルスクールやマレーシア、シンガポール、英国、北米などへの教育移住や留学を検討する際、学校選びと同じくらい重要なのが「カリキュラム選び」です。

世界のインターナショナルスクールでは、主に以下の3つが採用されています。

  • IBDP(国際バカロレア・ディプロマ): 全人教育・探究型
  • A-Level(英国式): 早期専門化・一点突破型
  • AP(米国式): 単位取得型・柔軟性

「IBが良いと聞くけれど、大変そう」「理系ならA-Levelが有利?」 このような疑問をお持ちの保護者様に向けて、各カリキュラムの構造、大学進学での評価、そして「お子様のタイプに合った選び方」を徹底解説します。

【一覧表】世界三大カリキュラムの構造比較

まずは、それぞれの基本的な違いを比較表で整理しましょう。最大の違いは「学ぶ科目の広さと深さ」にあります。

特徴

IBDP (国際バカロレア)

A-Level (英国式)

AP (米国式)

教育理念

全人教育 (Holistic)
文理バランス良く、思考力を育む

専門特化 (Specialization)
得意分野を極める

大学先取り (Flexibility)
柔軟にレベルアップ

学習期間

2年間 (Year 12-13)

2年間 (Year 12-13)

1年間 (科目ごとに履修)

科目数

6科目 (必須)
+3つのコア要件

3〜4科目 (選択)
苦手科目は捨てられる

自由
得意な科目を好きなだけ

評価方法

最終試験 + 内部評価 (IA)

主に最終試験一発勝負

科目ごとの統一試験 (5段階)

難易度の質

タスク量が多い
エッセイ、課外活動などマルチタスク能力が必要

内容が深い
特に理数科目は大学教養レベルに踏み込む

大学初年度レベル
標準的な高校課程より高度

1. IBDP(International Baccalaureate Diploma Programme)

スイス発祥のプログラム。「世界市民」を育てることを目的とし、文系・理系を問わず幅広い科目を履修する必要があります。 特徴的なのは、学習科目以外に「TOK(知の理論)」「EE(課題論文)」「CAS(創造性・活動・奉仕)」という3つのコア要件が必須であること。これらをこなすためのタイムマネジメント能力が不可欠です。

詳しくは:IB(国際バカロレア)は大変?仕組みと対策を解説

IB(国際バカロレア)は大変?PYP/MYP/DPの仕組みと「脱落」しないための対策

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2. A-Level(General Certificate of Education Advanced Level)

イギリス発祥。最大の特徴は「嫌いな科目をやらなくて良い」こと。 例えば工学部志望なら「数学・物理・化学」の3つだけに集中し、歴史や古典を一切学ばないという選択が可能です。その分、1科目あたりの学習内容は非常に深く、専門性が求められます。

詳しくは:英国式カリキュラム(A-Level)完全ガイド

英国式カリキュラム(A-Level / IGCSE)とは?専門性を深める進路選択の強み

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3. AP(Advanced Placement)

アメリカのCollege Boardが運営するプログラム。特定のカリキュラムというよりは、「高校生が受講できる大学レベルの授業と試験」です。 アメリカン・スクールに通いながら、自分の得意な科目だけAPを取得してアピールする、といった柔軟な使い方ができます。

大学進学における評価:どこを目指すか?

「どのカリキュラムが一番有利か?」という問いに正解はありませんが、「志望する国や学部」によって相性は存在します。

米国トップ大学(Ivy League等)を目指す場合

アメリカの大学は「Holistic Review(総合評価)」を行うため、IBの全人教育的な要素や、APで多数の科目に挑戦する姿勢が高く評価されます。

  • APの強み: アメリカの大学では、高得点(4または5)を取ると入学後に単位認定(Credit)され、早期卒業が可能になるメリットがあります。
  • IB/A-Level: もちろん高く評価されますが、IBのような課外活動(CAS)の実績も重視されます。

英国トップ大学(Oxbridge / Russell Group)を目指す場合

イギリスの大学は「専門性」を重視します。志望学部に関連する科目の成績が全てです。

  • A-Levelの強み: 最も親和性が高いです。特にオックスフォードやケンブリッジは、特定の科目での「A*」獲得を条件とすることが多いです。
  • IB: 入学要件として認められていますが、例えば「Higher Level(上級レベル)の数学と物理で7(満点)を取ること」など、条件が非常に厳しくなる傾向があります。

アジアの名門(シンガポール国立大・香港大)

理数系のレベルが非常に高いこれらの大学では、A-Levelの信頼性が極めて高いです。特に工学部や医学部を目指す場合、A-Levelの数学・理科でのハイスコアは強力な武器になります。

理数系科目の「深度(Depth)」比較

ここがELT英会話として最も強調したいポイントです。 理系志望のお子様にとって、「数学(Math)」の難易度はカリキュラム選びの決定打になります。

  • A-Level "Further Mathematics" 最も難易度が高いです。日本の大学1〜2年生で学ぶ「微分方程式」や「複素数平面」の応用、さらに「力学(Mechanics)」まで深く掘り下げます。「理系特化」ならA-Levelが最強と言われる所以です。
  • IB "Math Analysis and Approaches (AA) HL" A-Levelに次ぐ難しさです。純粋数学的な証明や理論の理解が求められ、さらに「数学的な探究レポート(IA)」を書く必要があります。計算力だけでなく記述力も必要です。
  • AP "Calculus BC" アメリカの大学初年度の微積分に相当します。難易度は高いですが、範囲は限定的で、対策は比較的しやすいと言われています。

うちの子にはどれが合う?タイプ別診断

お子様の性格や学習スタイルに合わせて選ぶことが、ドロップアウトを防ぐ鍵です。

IBが向いている子(ジェネラリスト)

  • 全ての教科をまんべんなく勉強するのが苦ではない。
  • エッセイを書いたり、プレゼンテーションをしたりするのが好き。
  • スケジュール管理が得意で、部活やボランティアにも積極的。

A-Levelが向いている子(スペシャリスト)

  • 「数学はずっと解いていたいが、国語や歴史は大嫌い」という一点突破型。
  • 読書や研究など、一つのことに没頭するタイプ。
  • 将来なりたい職業(医師、エンジニア、研究者など)が明確。

APが向いている子(フレキシブル)

  • 自分のペースで学習を進めたい。
  • 得意科目をどんどん先取りしたいが、学校の必修カリキュラムに縛られたくない。
  • アメリカの大学への進学を第一志望にしている。

日本人が直面する共通の課題:「英語で」理数を学ぶ壁

どのカリキュラムを選ぶにせよ、日本人のご家庭が直面する最大の壁があります。 それは、「高度な理数系の概念を、英語で理解し、論述しなければならない」ということです。

例えば、IBのMath AAやA-LevelのPhysicsでは、単に計算ができるだけでは点が取れません。

  • Definitions: 物理現象の定義を正確な英語で記述する。
  • Justifications: 数式変形の根拠を論理的に説明する。
  • Word Problems: 長文の文章題から条件を読み解く。

これらは、一般的な「英会話スクール」や「インターのESL(英語補習)」ではカバーしきれない領域です。 現地校に入学後、数学の授業中に「計算は速いのに、先生が何を言っているか分からず、問題文も読めない」という状態で自信を失ってしまうケースが後を絶ちません。

ELT英会話が提供する「カリキュラム別」学習サポート

ELTでは、英国ロンドンでの40年以上の実績を基に、各カリキュラムの特性に合わせた「理数系科目の英語指導」を行っています。

  • A-Level / IGCSE対策: ケンブリッジ大学出身講師などが、シラバスに沿ってFurther MathsやPhysicsを指導。
  • IB対策: Math AA/AIの選択相談から、難関とされるIA(内部評価レポート)の添削サポートまで。
  • AP対策: CalculusやStatisticsなどの試験対策。

参考記事:なぜ「英会話」ではなく「英語で学ぶ(CLIL)」必要があるのか?

CLIL(内容言語統合型学習)とは?「英語を学ぶ」から「英語で学ぶ」への転換点

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カリキュラム選びはゴールではなく、スタートです。 お子様が選んだ道で最高のパフォーマンスを発揮できるよう、渡航前からの「アカデミック英語(CALP)の準備」を強くお勧めします。

執筆者について

田中 達也

田中 達也

ELT日本法人 代表

早稲田大学創造理工学部総合機械工学科を卒業後、同大学大学院に進学し、数値流体解析の研究に取り組む。大学院在学中、アメリカ・ヒューストンにあるライス大学で招聘研究員として宇宙船の流体シミュレーションに従事する。日本に帰国後は研究を継続する傍ら、ハーバード大学やインペリアル・カレッジ・ロンドンでキャリアフェアの開催を手掛ける。2019年には在学中にセキジン合同会社 (現 株式会社 ELT Education) を設立。2020年、英国法人 ELT School of English Ltd. と提携し、日本市場向けのオンライン英会話事業を開始。創業以来、1,000名以上の英語学習者のカウンセリングを行う。

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