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CAT4(認知能力テスト)完全対策:英国系インター・ボーディング受験の要

更新:
公開:
2026年最新
CAT4(認知能力テスト)完全対策:英国系インター・ボーディング受験の要 - ELTスクール 英語学習コラム
田中 達也

執筆者: 田中 達也|ELT日本法人 代表

「英国系インターの入試にある『CAT4』って何?」 「英語や算数のテストとは違うらしいけれど、対策は必要なの?」

ハロウ安比(Harrow Appi)、ラグビースクールジャパン(Rugby School Japan)、ブリティッシュ・スクール・イン・トウキョウ(BST)、マルバーン・カレッジ東京(Malvern College Tokyo)など、近年日本で急増している英国系インターナショナルスクール。 これらの名門校の入試で必ずと言っていいほど課されるのが、CAT4(Cognitive Abilities Test)です。

CAT4は一般的な「学力テスト」とは異なり、子供の「認知能力(地頭の良さ)」を測る特殊なテストです。学校側は「事前の準備は不要」と言いますが、問題形式を知らずに受けると、実力を発揮できずに不合格となるケースも少なくありません。

本記事では、謎の多いCAT4の全貌と、4つの出題分野(バッテリー)ごとの具体的な解き方、そして合格ラインとなるスコア(SAS)について詳しく解説します。

1. CAT4(Cognitive Abilities Test)とは?

CAT4は、イギリスのGL Assessment社が開発した認知能力テストで、世界中の英国系インターナショナルスクールやボーディングスクールで採用されています。

「知識」ではなく「可能性」を測る

このテストの最大の特徴は、「学校で習った知識(Knowledge)」を問わない点です。 英語の文法問題や歴史の暗記問題は出ません。その代わりに、図形や数字の規則性を見抜く力、言葉の関連性を推論する力など、「新しい情報を処理し、学ぶ能力(Potential)」を測定します。

日本の主な導入校

以下の学校では、入試や編入試験でCAT4(または同等の認知テスト)が実施されています 。

  • Harrow International School Appi Japan(ハロウ安比): オンライン入試で実施。
  • Rugby School Japan(ラグビースクールジャパン): 出願後の一次選考で実施。
  • Malvern College Tokyo(マルバーンカレッジ東京): 入学評価の一部として実施。
  • The British School in Tokyo (BST): Secondary(中等部)編入などで実施されるケースあり。

2. テスト構成と4つの分野(バッテリー)

CAT4は、以下の4つの分野(Battery)で構成されており、それぞれ2〜3種類の問題形式(Total 8種類)があります 。 テストは基本的にオンライン(PCまたはタブレット)で行われ、所要時間は約90分〜2時間程度です 。

① Verbal Reasoning(言語推論)

言葉を使って論理的に考える力を測ります。英語ネイティブでない生徒にとって、最もハードルが高い分野です。

  • Verbal Classification(単語の分類): 3つの単語が提示され、それらに共通するグループに属する単語を選択肢から選びます 。

    例題: apple banana orange? (答え: pear などフルーツの仲間)

    対策: 単語の意味だけでなく、「カテゴリー(果物、道具、感情など)」を瞬時に見抜く練習が必要です。

  • Verbal Analogies(言葉のアナロジー): 「A : B」の関係と同じになるように、「C : ?」の?を埋めます 。

    例題: finger : hand :: toe : ? (答え: foot)

    解説: 「指は手の一部」という関係性を見抜き、「つま先は足の一部」という法則を当てはめます。

② Quantitative Reasoning(数的推論)

数字の規則性を見つける力です。高度な計算力は不要ですが、数のセンスが問われます。

  • Number Analogies(数のアナロジー):

    [4 → 6], [8 → 10], [9 → ?] のように、数字のペアの法則を見つけます 。

    答え: 11 (+2の法則)

  • Number Series(数列):

    2, 4, 8, 16, ? のように並んだ数字の次に来る数を答えます 。

    答え: 32 (×2の法則)

③ Non-Verbal Reasoning(非言語推論)

図形の形や模様を使った論理パズルです。言語に依存しないため、日本人の子供が得点しやすい分野です。

  • Figure Classification(図形の分類): 3つの図形に共通する特徴(「すべて黒い丸がある」「線が3本」など)を見つけ、同じ特徴を持つ図形を選びます 。
  • Figure Matrices(図形のマトリックス): 2×2 または 3×3 のマス目に図形が並んでおり、空欄に入る図形を推測します 。

④ Spatial Ability(空間能力)

頭の中で物体を回転させたり、組み立てたりする力です。

  • Figure Analysis(紙の折り畳み): 折り紙を折って穴を開け、広げた時に穴がどこにあるかを当てる問題です 。
  • Figure Recognition(隠れた図形): 複雑な模様の中に隠れている「ターゲット図形」を見つけ出します 。

3. 合格ラインとなるスコア「SAS」とは?

CAT4の結果は、正答率(%)ではなく、SAS(Standard Age Score)という偏差値のような指標で示されます 。

  • SAS 100: 同年齢の平均(Average)
  • SAS 112以上: 平均以上(Above Average)
  • SAS 127以上: 非常に優秀(Very High)

名門インターの合格目安

HarrowやRugbyなどの難関校(Top Tier)を目指す場合、平均の100では不十分な場合があります。一般的に、SAS 115〜120以上が合格の安全圏と言われています 。 特に英語(Verbal)が苦手な場合、他の3分野(Non-Verbal, Quantitative, Spatial)で高得点を取り、総合スコア(Mean SAS)を引き上げることが戦略として重要です。

4. 「対策不要」は本当か?家庭でできる準備法

学校側は「CAT4は潜在能力を測るものなので、練習は不要です(または練習できません)」とアナウンスします 。 しかし、これは建前です。 実際には、独特な問題形式(折り紙問題やアナロジー)に慣れていないと、ルールを理解するのに時間を使ってしまい、スコアを落とす原因になります。

効果的な3つの対策ステップ

  1. 問題形式に慣れる(Familiarisation): 市販の問題集(Bond 11+など)や、オンラインの模擬試験サイト(TestPrep-Online, Atom Learning)を使い、各分野の問題を一度は解いておきましょう。「あ、これは穴あけ問題だね」と即座に反応できるだけで、精神的な余裕が生まれます。
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  • 語彙力(Vocabulary)の強化: 日本人にとって最大の壁はVerbal(言語)です。類義語(Synonym)、反意語(Antonym)のペアを覚える練習が効果的です。英検2級〜準1級レベルの単語がアナロジー問題で出ることもあります。
  • パズルやブロックで遊ぶ: Spatial(空間)やNon-Verbal(非言語)は、ペーパーテストだけでなく、レゴブロックや折り紙、間違い探しゲームなどで「遊ぶ」ことでも能力が伸びます。
  • まとめ:CAT4は「慣れ」でスコアが変わる

    CAT4は知能テストの一種ですが、決して「生まれつきの才能」だけで決まるものではありません。特に問題形式への「慣れ」と、基本的な「英語語彙力」があれば、スコアを10〜15ポイント上げることは十分に可能です。

    「うちの子は地頭が良いはずなのに、テストのやり方が分からなくて落ちた……」 そんな悔しい思いをしないよう、最低限の準備をして本番に臨んでください。

    CAT4対策・英国系インター受験なら「ELT」

    ELTでは、CAT4で問われる論理的思考力や語彙力を養うレッスンを提供しています。特に、HarrowやRugbyを目指すお子様向けに、Verbal Reasoning(言語推論)の強化や、英語での面接対策をネイティブ講師がマンツーマンでサポートします。

    執筆者について

    田中 達也

    田中 達也

    ELT日本法人 代表

    早稲田大学創造理工学部総合機械工学科を卒業後、同大学大学院に進学し、数値流体解析の研究に取り組む。大学院在学中、アメリカ・ヒューストンにあるライス大学で招聘研究員として宇宙船の流体シミュレーションに従事する。日本に帰国後は研究を継続する傍ら、ハーバード大学やインペリアル・カレッジ・ロンドンでキャリアフェアの開催を手掛ける。2019年には在学中にセキジン合同会社 (現 株式会社 ELT Education) を設立。2020年、英国法人 ELT School of English Ltd. と提携し、日本市場向けのオンライン英会話事業を開始。創業以来、1,000名以上の英語学習者のカウンセリングを行う。

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