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11+ (Eleven Plus) 試験 完全攻略ガイド:公立グラマー vs 私立女子校

公開:
2026年最新
11+ (Eleven Plus) 試験 完全攻略ガイド:公立グラマー vs 私立女子校 - ELT英会話 英語学習コラム
田中 達也

執筆者: 田中 達也|ELT日本法人 代表

「イギリスの学校に入るには 11+ (イレブンプラス) を受けなければならない」

ロンドン駐在が決まった方や、娘さんをイギリス留学させたい方が必ず耳にする言葉です。

しかし、この「11+」には、全く異なる2種類の試験が存在することをご存知でしょうか?

  1. 公立グラマースクール(学費無料・超難関)に入るための11+
  2. 私立名門校(女子校・ロンドン共学校)に入るための11+

この違いを知らずに対策を始めると、「住んでいる場所のせいで受験すらできない」「対策する科目が全く違った」という事態になりかねません。

本記事では、複雑なイギリスの11歳入学試験の仕組みを解き明かし、目指すべきルート別の合格戦略を解説します。

1. 2つの「11+」の違い:公立グラマー vs 私立校

まずは、両者の決定的な違いを理解しましょう。

項目

公立グラマースクール 11+ (State Grammar)

私立校 11+ (Independent School)

主な対象校

Henrietta Barnett, Tiffin Girls', QE Boys

St Paul's Girls', City of London, Francis Holland

学費

無料

有料 (年間400〜600万円前後)

受験資格

居住地制限 (Catchment Area) が非常に厳しい

制限なし (日本からも受験可能)

試験時期

Year 6の 9月 (早めに終わる)

Year 6の 1月 (公立の結果が出た後)

倍率

10〜20倍 (「無料の私立」と言われるため激戦)

3〜10倍 (学校による)

重要: 公立グラマースクールは「無料」であることが最大の魅力ですが、その分競争率は異常なほど高く、一部の学校では「自宅から学校まで数キロ以内」という厳しい居住要件があります。

2. 試験形式の3大パターン:GL vs CEM vs 独自試験

11+の試験内容は学校によって異なりますが、大きく3つのパターンに分類できます。

A. GL Assessment(伝統的スタイル)

  • 採用校: 多くのグラマースクール(Kent, Buckinghamshireなど)。
  • 内容: 英語、算数、Verbal Reasoning(言語推理)、Non-Verbal Reasoning(非言語推理)の4科目。
  • 特徴: 問題形式が標準的で、過去問による練習(Practice Papers)が効果を発揮しやすい形式です。

B. CEM(語彙力重視)

  • 採用校: 一部のグラマースクール(Bexleyなど ※近年GLに戻る傾向あり)。
  • 内容: GLと似ていますが、「語彙(Vocabulary)」が非常に重視され、時間制限が厳しいのが特徴です。
  • 特徴: 「詰め込み教育防止」を掲げて作られたため、短期対策が難しく、日頃の読書量が問われます。

C. 学校独自試験(School Written)

  • 採用校: 私立トップ校(St Paul's, Westminster等)。
  • 内容: 非常に高度な記述式試験(English & Maths)に加え、面接やグループワークが行われます。

3. ロンドン私立女子校の最新トレンド:コンソーシアムの変革

ロンドンの私立女子校を目指す場合、「London 11+ Consortium」というグループの存在は無視できません。

Francis HollandやSouth Hampsteadなど、約14校の人気女子校が加盟しており、「1回のテストで複数校に出願できる」システムです。

最新の試験形式:筆記試験の廃止

このコンソーシアムは近年、従来の筆記試験(英語・算数)を廃止し、75分のオンライン認知テスト(Cognitive Ability Test)に完全移行しました。

  • Maths / Non-Verbal: 数理的・図形的思考力。
  • Verbal: 語彙力と論理力。
  • Puzzles & Problem Solving: その場でルールを理解して解くパズル。
  • Creative Comprehension: 複数の情報源(文章、地図、グラフ)を統合して答える問題。

対策の鍵: 従来の「過去問を解きまくる」対策だけでは通用しません。「初見の問題に対応する思考力」が問われます。

4. ルート別・合格ロードマップ

目指す学校によって、準備スケジュールが異なります。

Route A: 公立グラマー難関校(例: Henrietta Barnett)

  • Year 4: 対策開始。居住地(Catchment Area)の確認と引っ越し検討。
  • Year 5: GL/CEM形式の模試を反復。
  • Year 6 (9月): 試験本番
  • 10月: 結果発表(※結果を見てから私立出願を決められるメリットあり)。

Route B: 私立トップ校(例: St Paul's Girls')

  • Year 5: 基礎固め。記述力(Creative Writing)と難問算数の強化。
  • Year 6 (11月): オンライン予備試験(ISEBなど)。
  • Year 6 (1月): 本試験(記述式) + 面接。

Route C: 私立コンソーシアム(例: Francis Holland)

  • Year 5: 基礎固め。
  • Year 6 (11月末): オンライン認知テスト(各校またはテストセンターで受験)。
  • Year 6 (1月): 面接(テスト通過者のみ)。

5. 結論:戦略的な併願プランを

公立グラマースクールは「受かればラッキー」という宝くじのような側面があります。

多くのご家庭では、「公立グラマーを第一志望にしつつ、私立校をしっかり滑り止め(Backup)として確保する」という戦略をとります。

11歳という多感な時期の受験です。お子様の性格に合わせ、「詰め込み」ではなく「知的好奇心」を伸ばす対策ができるかが、勝敗を分けます。

ELT|11+ (Eleven Plus) 対策コース

ELTでは、ロンドン女子校出身者や、11+指導経験豊富なネイティブ講師が、志望校別の対策を行います。

  • コンソーシアム対策: 最新のオンライン認知テストに対応した思考力トレーニング。
  • Verbal Reasoning: 日本人の最大の壁である「語彙・推理」を強化。
  • インタビュー対策: 私立校で重視される「自分の意見を表現する力」を養います。

執筆者について

田中 達也

田中 達也

ELT日本法人 代表

早稲田大学創造理工学部総合機械工学科を卒業後、同大学大学院に進学し、数値流体解析の研究に取り組む。大学院在学中、アメリカ・ヒューストンにあるライス大学で招聘研究員として宇宙船の流体シミュレーションに従事する。日本に帰国後は研究を継続する傍ら、ハーバード大学やインペリアル・カレッジ・ロンドンでキャリアフェアの開催を手掛ける。2019年には在学中にセキジン合同会社 (現 株式会社 ELT Education) を設立。2020年、英国法人 ELT School of English Ltd. と提携し、日本市場向けのオンライン英会話事業を開始。創業以来、1,000名以上の英語学習者のカウンセリングを行う。

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