「書類選考は何とか通ったけれど、次の面接が最大の山場だ……」 「日本の『お受験』のように紺のスーツで行くべき?それともインターらしくカジュアルでいいの?」
インターナショナルスクールの受験準備において、多くの保護者が最も頭を悩ませるのが「面接(Interview)」です。 筆記試験とは異なり、明確な点数が見えない分、「何が正解なのか分からない」という不安がつきまといます。
しかし、インターの面接には明確な「合格の型」があります。 本記事では、面接の形式や当日の流れ、服装マナー、そしてオンライン面接の注意点まで、合格するために知っておくべき「面接の全体像」を徹底解説します。
1. インター入試における「面接」の目的と重要性
まず、なぜインターナショナルスクールは、筆記試験だけでなく時間をかけて「家族」を面接するのでしょうか。その理由を知ることが、合格への第一歩です。
学力よりも「School Fit(学校との相性)」
最も重視されるのは、「School Fit(スクール・フィット)」です。 これは、学校の教育理念(ミッション)と家庭の教育方針が一致しているかどうかを指します。 例えば、「探究的な学び」を重視する学校に対し、家庭が「厳格な詰め込み教育」を望んでいる場合、入学後にミスマッチが起きます。学校側は面接を通じて、「私たちと同じ方向を向いて子供を育てられるパートナーか」を確認しています。
英語力は「完璧」である必要はない
「親の英語力が低いと不合格になる」という噂がありますが、これは半分正解で半分間違いです。 ネイティブのように流暢である必要はありません。重要なのは、「拙い英語でも、学校と積極的にコミュニケーションを取ろうとする姿勢(Communication Strategy)」です。通訳に頼り切りにならず、自分の言葉で伝えようとする熱意が評価されます。
2. 面接の基本形式と当日の流れ(Timeline)
学校や子供の年齢によって形式は異なりますが、一般的なパターンは以下の3つです。
3つの面接パターン
- 親子同席(Parent-Child Interview)
- 対象: プリスクール〜幼稚園(K1-K3)。
- 内容: プレイルームで親子で遊ぶ様子を見たり、親への質問中に子供がどう待っていられるかを見ます。
- 別室実施(Separate Interview)
- 対象: 幼稚園年長〜小学校低学年。
- 内容: 親は面接室で「保護者面接」、子供は別室で「行動観察(プレイデート)」を行います。最も一般的な形式です。
- 三者面接(Three-way Interview)
- 対象: 小学校高学年〜中学生。
- 内容: 生徒本人が中心となって質問に答え、親は補足やサポートを行います。
当日のシミュレーション(所要時間:約30分〜1時間)
- Step 1 受付・待機: 控室での態度はすでに見られています。スマホを見たりせず、子供と本を読んで静かに待ちましょう。
- Step 2 移動・分離: 子供だけ別室に呼ばれる場合、泣かずにバイバイできるか(母子分離)が最初のチェックポイントです。
- Step 3 面接・観察: 親と子はそれぞれの部屋で試験を受けます。
- Step 4 合流・終了: 最後にもう一度合流し、先生にお礼を言って解散します。
インターナショナルスクールの子供面接・行動観察(プレイデート)対策|年齢別の評価ポイントと練習法
関連記事を読む3. 【保護者面接】見られているのは「理解」と「協力」
保護者面接では、主に「志望動機」「家庭でのサポート」「子供の性格」について聞かれます。 ここで示すべきは、「学校の教育方針を正しく理解し、協力的な態度を持った成熟した保護者」であることです。
特に、「何か質問はありますか?(逆質問)」と聞かれた時に、「特にありません」と答えるのは意欲がないとみなされるためNGです。
詳しい対策はこちら 頻出質問への英語回答例や、英語が苦手な場合の乗り切り方を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
インターナショナルスクール保護者面接|英語での頻出質問と模範回答例【合格スクリプト付】
関連記事を読む4. 【子供面接】見られているのは「社会性」と「好奇心」
子供の試験は、年齢によって中身が大きく異なります。
- 幼稚園〜小1(行動観察・プレイデート) 先生や他の子供たちとおもちゃで遊ぶ中で、「おもちゃをシェアできるか」「先生の指示(お片付けなど)に従えるか」といった社会性(Social Skills)が見られます。
- 小学校中学年〜(英語インタビュー) 先生と1対1で会話をします。「好きな科目は?」「週末は何をする?」といった質問に対し、単語だけでなく文章で答えられるか、分からない時に黙り込まないかといったコミュニケーション能力が見られます。
詳しい対策はこちら 年齢別の具体的なタスク内容(サイモン・セイズやShow and Tellなど)と家庭での練習法については、以下の記事で解説しています。 [内部リンク:インターナショナルスクールの子供面接・行動観察(プレイデート)対策]
5. 合否を分ける「服装」と「マナー」
「何を着ていけばいいのか」は、志望する学校のカラーによって正解が異なります。
伝統校・カトリック校の場合
- 学校例: ASIJ (American School in Japan), 聖心 (ISSH), St. Mary's, 清泉など。
- 推奨スタイル: セミフォーマル(紺スーツ、ジャケット)。
- 日本の「お受験」ほど厳格である必要はありませんが、歴史ある学校では、親がTPOをわきまえているか(Respect)を重視します。父親はスーツにネクタイ、母親は紺やベージュのワンピースやジャケットスタイルが無難です。
新設校・リベラルな校風の場合
- 学校例: ブリティッシュスクール、新設のIB校など。
- 推奨スタイル: スマートカジュアル。
- 清潔感があれば、襟付きシャツにチノパン(父)、ブラウスにスカート(母)などで問題ありません。ただし、ジーンズ、Tシャツ、サンダルはNGです。
子供の服装
「動きやすさ」と「きちんとした印象」のバランスが大切です。
- 男の子: ポロシャツにハーフパンツ(チノ素材)。
- 女の子: シンプルなワンピースやキュロット。
- ※行動観察で床に座ったり運動したりするため、タイトなスカートや着脱しにくい服は避けましょう。キャラクターものの大きなロゴが入った服も避けるのがベターです。
必須の持ち物
インターナショナルスクールは基本的に土足の学校が多いですが、念のため以下の準備をしておくと安心です。
- 上履き・スリッパ: 親子分を用意。
- 願書のコピー: 自分が提出したエッセイの内容を直前まで確認できるように。
- 待ち時間グッズ: 音の出ない絵本や折り紙(スマホやゲーム機は印象が悪いため避ける)。
6. オンライン面接(Zoom)の注意点
近年増えているオンライン面接では、対面とは違ったトラブルが起きがちです。
- 環境設定: 背景は生活感が出ないようシンプルな壁を選びましょう。逆光で顔が暗くならないよう照明にも注意が必要です。
- 【最重要】プロンプティング禁止: 画面外から親が子供に「ほら、サンキューは?」「あっち見て」と指示を出す行為(プロンプティング)は、面接官に必ずバレます。これはカンニングと同じ扱いになり、即不合格の要因にもなり得ます。子供が面接を受けている間は、親は黙って見守るか、画面外に退室するのがルールです。
まとめ:面接は「準備」で決まる
インターナショナルスクールの面接は、特別な才能やネイティブ級の英語力を求めているわけではありません。 学校側が見ているのは、「この家庭となら、良いパートナーシップが築けそうだ」という安心感です。
服装やマナー、そして想定される質問への準備をしっかり行えば、過度に緊張する必要はありません。親子でリラックスして、ありのままの魅力を伝えてきてください。
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