「英検1級に挑戦したいが、単語レベルが高すぎて挫折した」
「一次試験は通る自信があるが、二次試験の即興スピーチが怖い」
英検1級は、合格率約10%と言われる英語学習者の「最終目標(Final Goal)」です。
TOEIC満点保持者や通訳案内士ですら不合格になるこの試験は、単なる英語力だけでなく、高度な社会教養と論理的発信力が問われます。
さらに、英検1級にはS-CBT(PC受験)が存在しません。チャンスは年3回の本会場受験のみ。
だからこそ、無駄な努力をしている暇はありません。
本記事では、10,000語を超える語彙の壁を突破する単語戦略から、二次試験で沈黙しないためのスピーチの型まで、合格に必要なすべてのノウハウを網羅しました。
英検1級挑戦前:実力診断チェックリスト
対策を始める前に、あなたが「戦える状態」にあるか確認しましょう。
- [ ] 英検準1級に合格してから1年以上、学習を継続している
- [ ] TOEIC L&R 900点 または IELTS 7.0 以上のスコアを持っている
- [ ] TIMEやThe Economistの記事を、辞書なしで大意把握できる
- [ ] 時事問題(政治・環境・技術)に関心があり、日本語でも意見が言える
- [ ] 英語で200語程度のエッセイを書く練習をしたことがある
もし3つ以上チェックがつかない場合、まずは「準1級の復習」や「英字新聞の多読」から始めるのが近道です。
1. 英検1級の「現在地」:難易度と合格点
合格率とレベル感
- 合格率: 一次試験は約10%前後。二次試験は約60%ですが、一次突破者のレベルを考えると狭き門です。
- レベル: 大学上級〜大学院レベル。CEFRではC1に相当します。
- 必要な語彙: 約10,000〜15,000語。ネイティブの知識層と同等です。
理想の得点モデル(合格ライン:CSE 2028 / 2630)
英検1級は「満点を目指す試験」ではありません。「捨てる問題」と「稼ぐ問題」を明確にする戦略が合否を分けます。
分野 | 目標得点率 | 戦略ポイント |
単語 (Vocab) | 70% (18/25問) | マニアックな単語が出ても深追いしない。7割取れれば十分合格圏内。 |
長文 (Reading) | 80% (21/26問) | 空所補充・内容一致は得点源。速読力が鍵。 |
英作文 (Writing) | 80% (26/32点) | ここが最大の得点源。 テンプレート通りに書けば安定して高得点が取れる。 |
リスニング | 70% (19/27問) | Part 2(学術講義)は難関。Part 1(会話)とPart 3(Real-Life)で稼ぐ。 |
2. 【一次試験】最大の壁「15,000語」の語彙戦略
英検1級受験者の9割が「単語(Vocabulary)」で挫折します。『出る順パス単』だけではカバーしきれない現実があります。
単語学習の3ステップ
- 『出る順パス単』を完璧にする
まずは基本です。これだけで大問1の正答率は5〜6割確保できます。

【音声アプリ対応】英検1級 でる順パス単 5訂版 (旺文社英検書)
単語の「使われ方(Collocation)」を知らないと、長文やリスニングで反応できません。

【音声アプリ対応】英検1級 文で覚える単熟語 4訂版 (旺文社英検書)
最新の出題傾向は、実際のニュース記事から採用されます。分からない単語を推測する力も同時に養います。
プロのアドバイス:
大問1(短文空所補充)は12分〜15分で解き終えるのが鉄則です。悩んでも答えは出てきません。「知らなければ飛ばす」勇気が、長文読解の時間を生み出します。
3. 【一次試験】新形式ライティング(要約)攻略
2024年度からのリニューアルで、従来の「意見論述(Argumentation)」に加え、「要約(Summarization)」問題が追加されました。
要約問題(Summary)のコツ
- パラフレーズ(言い換え): 本文の表現をそのまま使うと減点されます。類義語や構文を変えて表現しましょう。
- 構成: 「主題(Main Idea)」+「主要な詳細(Key Details 2〜3点)」の構成を崩さないこと。
- 文字数: 指定された語数(90〜110語程度)に収める要約力が問われます。
意見論述(Essay)の鉄板構成
- Introduction: 自分の立場(Agree/Disagree)を明確にする。
- Body 1: 理由①(経済的視点など)。
- Body 2: 理由②(環境・社会的視点など)。
- Body 3: 理由③(将来の展望など)。
- Conclusion: まとめ(再主張)。
4. 【二次試験】沈黙はNG!面接スピーチ対策
二次試験は、試験官2名(ネイティブ・日本人)の前で、与えられた5つのトピックから1つを選び、2分間の即興スピーチを行い、その後質疑応答(Q&A)を受けます。
頻出トピック&回答の切り口リスト
1級のトピックは多岐にわたりますが、頻出テーマには「型」があります。
テーマ | 頻出トピック例 | 回答の切り口(Arguments) |
科学技術 | AIの進化、宇宙開発の是非 | Pros: 生産性向上、新発見 / Cons: 失業、倫理的問題、コスト |
環境 | 脱炭素、プラスチック規制 | Pros: 持続可能性、生態系保護 / Cons: 経済成長への悪影響、途上国の負担 |
社会・政治 | ベーシックインカム、死刑制度、移民 | Pros: 人権、多様性、貧困対策 / Cons: 財源不足、治安悪化、文化的摩擦 |
Q&Aで沈黙しないための「魔法のフレーズ」
- 時間稼ぎ: "That’s a very intriguing question. Let me think for a second..."
- 聞き返し: "Could you rephrase that question, please?"
- 部分否定: "I agree with you to some extent, but I also think that..."
重要なのは「Attitude(態度)」です。
完璧な英語でなくても、コミュニケーションを取ろうとする姿勢、堂々と目を見て話す態度が評価点(Attitude)に大きく響きます。
5. 結論:独学の限界を感じたら
英検1級は、単語暗記までは独学で可能ですが、ライティングの添削とスピーチの模擬練習は、プロのフィードバックがないと限界があります。
特に年3回しかないチャンスを無駄にしないためには、効率的な対策が不可欠です。
ELT|英検1級対策コース
ELTでは、イギリス名門校出身ネイティブ講師や、英検1級指導実績豊富なネイティブ講師が、あなたの「合格へのラストワンマイル」をサポートします。
- ライティング添削: 論理構成の弱点や、より洗練された語彙表現を指導。
- 模擬面接: 本番同様の緊張感の中で、即興スピーチとQ&Aの「切り返し力」を鍛えます。
- 時事英語: The Economistなどの教材を使い、背景知識と読解力を同時に強化。






