「公式サイトには『随時募集(Rolling)』と書いてあるのに、問い合わせたら『満席です』と断られた…」
「ウェイティングリストに登録したけれど、一向に連絡が来ない」
インターナショナルスクールへの「転校(Transfer / 編入)」は、新規入学以上にハードルが高いのが現実です。
特に都内の人気校(ASIJ, YIS, KISTなど)は、常に定員が埋まっており、空きが出るのは「在校生が帰国・転出した時だけ」という椅子取りゲームの状態です。
しかし、諦める必要はありません。転校に成功するご家庭は、単に待つのではなく、「戦略的な能動的な動き」をしています。
本記事では、狭き門をこじ開けるための具体的なアクションプランと、編入試験対策について解説します。
1. まず何から始める? 転校活動の4ステップ
エージェントに頼る必要はありません。以下のステップで、保護者が自ら動くのが最も確実で早いです。
Step 1: 現状分析(Age-Gradeの確認)
まず、お子様の生年月日から「ターゲット校での学年」を確認してください。
- 注意点: 8月31日区切り(US系)か、9月1日区切り(UK系など)かで学年が変わる場合があります。意図せず「飛び級(今の学年より一つ上)」の学年に該当し、求められる英語レベルが跳ね上がるリスクを確認しましょう。
Step 2: 学校のリストアップ(Tier 1 & Tier 2)
通学可能な範囲の学校をリストアップし、分類します。
- Tier 1(本命・人気校): YIS, ASIJ, KIST, St. Mary'sなど。空き待ち覚悟の学校。
- Tier 2(確保用・新興校): 比較的新しい学校や、定員に余裕がある学校。まずはここに入り、英語力を磨きながらTier 1を狙う「ステップ・トランスファー」も有効な戦略です。
Step 3: 直接問い合わせ(Direct Inquiry)
「スクールに直接問い合わせて良いのか?」という質問をよく頂きますが、絶対にすべきです。
公式サイトの「募集中」という表記はリアルタイムではありません。
- アクション: アドミッションオフィス(入試課)にメールまたは電話で、「Grade Xの現在の空き状況(Vacancy status)」と「ウェイティングの長さ」を具体的に聞きましょう。
Step 4: とにかく出願(Apply)
「空きがないなら出願しても無駄?」いいえ、逆です。
空きが出た瞬間に声がかかるのは、「すでに出願を済ませ、Waiting Pool(待機リスト)に入っている家庭」だけです。
空きが出てから出願書類を準備していては、手遅れになります。
2. 「併願(Multiple Applications)」はマナー違反?
結論から言うと、転校において併願は「必須戦略」です。マナー違反ではありません。
1校に絞ってはいけない理由
インターの空き枠は、駐在員の急な辞令などで突発的に発生します。
「A校からの連絡を待っていたら1年が過ぎ、その間にB校で空きが出たのに逃してしまった」というのが最悪のパターンです。
正しい併願のマナー
複数の学校に出願(Apply)し、受験料を払ってプールに入っておきます。
もし第一志望(Tier 1)から合格が出たら、速やかに他校へ「辞退(Decline)」の連絡を入れれば全く問題ありません。学校側も、保護者が複数校に出願していることは織り込み済みです。
3. いつから準備する? 「随時募集」の罠
準備開始のベストタイミング
- 理想: 転校希望時期の1年前〜半年前。
- 現実: 急な帰国などの場合は、「今すぐ」です。
「Rolling Admissions」の本当の意味
多くの学校が掲げる「Rolling Admissions(随時募集)」を、「いつでも入学できる」と勘違いしてはいけません。これは「出願はいつでも受け付けるが、審査と入学許可は空きが出た時しか行わない」という意味です。
特に狙い目なのは、企業の異動が多い「春(3〜4月)」と「夏(6〜7月)」です。この時期に欠員が出やすいため、その直前までに「出願済み」の状態にしておくことが勝負の分かれ目となります。
4. 転入のタイムリミット:「EAL(英語補習)の壁」
転校の難易度は、お子様の学年(Grade)によって劇的に変わります。キーワードは**「EAL(英語補習クラス)」**です。
学年区分 | 難易度 | 状況解説 |
G1〜G5 | 易しい | チャンス大。 多くの学校でEALサポートが手厚く、英語力がゼロ〜初級でも「ポテンシャル採用」されやすい時期です。 |
G6〜G8 | 普通〜難 | 分かれ道。 YISやSt. Mary'sなど、進学校ではG8あたりでEALの受け入れを終了します。一定の英語力(英検2級〜準1級相当)が求められ始めます。 |
G9〜 | 超難関 | ネイティブレベル必須。 高校課程(単位制・IGCSE・IBDP)が始まるため、授業を英語「で」理解できない生徒は受け入れられません。原則、編入不可の学校も増えます。 |
5. 編入試験の正体:「MAPテスト」と「エッセイ」
日本の学校からの転校で最も苦労するのが、「成績の証明」です。日本の通知表は海外の基準と異なるため、学校側は「客観的なデータ」を欲しがります。
① MAPテスト(Math & Reading)
KIST, YIS, St. Mary's, Saint Maurなど、多くの名門校が入学試験に「MAP Growth」等の標準テストを採用しています。
- 戦略: 英語(Reading)でネイティブと戦うのは難しいため、数学(Math)で高スコア(90th percentile以上)を叩き出し、「英語さえできれば優秀な生徒だ」とアピールするのが王道の勝ち筋です。
② エッセイと面接
「なぜ今の学校を辞めるのか?」は必ず聞かれます。
- NG回答: 「今の学校のいじめが…」「日本の教育が合わなくて…」というネガティブな理由。
- OK回答: 「御校のIBプログラムに挑戦したい」「理数系の環境が整っている御校で学びたい」というポジティブな動機(Fit & Motivation)を語ってください。
6. まとめ:転校は「待ち」ではなく「攻め」
インターナショナルスクールへの転校は、運の要素も強いですが、それ以上に「情報戦」です。
- 遠慮せずに直接問い合わせる。
- 空きがなくても出願してプールに入る。
- 複数校に網を張っておく(併願)。
- 数学(Math)のスコアを上げておく。
この4つを徹底することで、突然舞い込む「合格のオファー」を掴み取る確率は格段に上がります。
まずは、気になっている学校のAdmissionページを開き、問い合わせメールを送ることから始めましょう。
難関インターへの転校・編入対策なら「ELT」へ
「空き枠探し」「MAPテスト対策」「英語エッセイ」……。 インターナショナルスクールへの転校は、通常の受験以上に複雑な戦略と高い学力が求められます。
「英語力が足りないと言われたが、どう補えばいい?」 「Mathのスコアを短期間で上げたい」 「願書のエッセイで何をアピールすべきか分からない」
そのようなお悩みをお持ちの方は、インターナショナルスクール専門の個別指導・コンサルティング「ELT」にご相談ください。
ELTが選ばれる理由
- プロフェッショナルな講師陣: 名門インターナショナルスクールの元教員やスクールヘッド(校長経験者)、経験豊富な専門スタッフが指導を担当します。
- 戦略的コンサルティング: お子様の英語力・学力を分析し、最適な志望校リストの作成から併願戦略までをトータルサポート。
- MAPテスト・筆記試験対策: 編入試験の鍵となるMath(算数・数学)の指導や、Readingスコアアップのためのレッスンを提供。
- 願書・エッセイ添削: 学校側が求める「生徒像」に合わせて、合格率を高めるためのエッセイ添削や面接トレーニングを行います。


